『Sの主観による、AGN「Sの日」レポート』

(もしくはSの尻馬にのって、コメントをふなきが入れましょうのコーナー)
 

《レポート遅延のお詫びと言い訳》

 まずはお詫び。気軽に「筆力の限り(注1)……」などと書き込んだものの、珍しく本業が忙しくなったり、親戚が忙しくなったり、妻の実家が東京に行ったり(注2)で、時間が取れなかったり、そうこうするうちに、ふなきさんの完璧なレポートがアップされたりしている。
 思わず「Sのレポートなんかいるのか?」と考える。さすがにふなきさんは当日のゲーム進行を完璧(注3)にフォローしている。悩んだ末に、「Sの主観によるレポートとするしかないな」と決めることにした(注4)。
 当日に「何が在った」のかはふなきさんのレポートにまかせることにして(注5)当日Sが何を感じたのかを書き連ねることにしよう。

(もしかして急かしてしまったかしら。ごめんなさい。単に事実を書いただけの文章はつまらんですから、主観バリバリのレポートが一番だと思います。)
 

《会場まで》

 Sの日曜の朝は早い。午前6:30という、まっとうな勤め人には殺人的とも言える時間に放映される番組「キティズパラダイス」を6歳の娘と毎週観ている為である。(注6)しかし、この時ばかりは、娘に感謝したものである。「寝過ごして遅刻する」などといった失礼で、人を軽んじているかのような失敗を未然に防ぐことが出来るからである。( これまた、ごめんなさい。ちょくちょく遅れてます。)番組も無事に終わり、午前7:00となった。(私はなぜかAGNのある休日は早く起きることができます。女房がかなり不思議に思ってます。普段は全然朝がダメなのにね。)
「それじゃ、行ってくる。」
「がんばってね」「パパ。いってらっしゃーい」「パペ、うぎぇ、ぽひぃ」
妻と、6歳の娘と、2歳の息子に別れを告げ、小雨交じりの中、愛車(注7)を駆る。前回パパスにAGNに連れて行ってもらった時には、午前7:00に迎えにきてもらって、十分間に合ったように記憶している。ここにいきなり誤算があった。
 パパスの愛車は、ファンカーゴという実に家庭的な、実用的万能車であるのに対し、Sの愛車は実用性無視の「ハンドバックの置き場も無い」ドライビングカーなのである。運転すると実に楽しい。それでなくても心が浮き立っているのだ。ついついアクセルペダルを踏み込んでしまう。国道沿いを走ったにもかかわらず、昼食を購入したにもかかわらず、会場到着は午前8:00。(;_;)
 「間に合いすぎた」残念ながら、会場の公民館は開場時刻ではない様で、鍵がかかっている。これなら後30分遅く出ても楽に間に合ったか?いやいや、交通事情は時々刻々変化するのだ。これでいいのだ、と自分を納得させつつ、ルールブックを読む。すると、向に停車中(注8)のバスの運転手が目配せしている。「邪魔なのかな?ちがう、何?そうか」なんと運転手さんは、ヘッドライトの消し忘れを、教えてくれたのだ!!ありがとう。七戸町民はやさしい。ビバ七戸。

(ついさっき来ました、みたいな感じでしたよ。1時間も早く来ていたとは!)
 

《開始前まで》

 8:45。開場した様なので、玄関ロビーで待ってみる。黒板には土曜日の予定しか記入されておらず、なんだか少し心細い。「ここで良いんだよな?」一服しながらぼんやりしていると、長身でスマートな男性が入館してこられた。「ふなきさん?おはようございます」いやあほっとした。「パパスさんはまだですか?」「まだみたいです」「今回は3時で帰らなきゃならないんで別々なんですよ」等々。事務室に一声かけて研修室へ。
 「とりあえずこれをどうぞ」とふなきさんが差し出したのは「ブルーマックスのエラッタ一覧」である。すごい
 「これはいったいどこから?」
 「知り合いからもらいまして。」
 「ありがとうございます。こんなものがあるとはしりませんでした。」
 「パパスさん遅いですね」
 「忙しいみたいです。パパスさんこないと、30年戦争できませんね。一日ブルーマックスとか…」
 「いや私もゲームは持って来てますから…とりあえず「ブルーマックス」やってみましょう(注9)どんなルールなんですか?」
 「飛行機を飛ばして、撃墜できればラッキーという……。速度を直進・旋回・横滑りで消費しないといけなくてですね…説明するより、ルールブック読んだ方が分かるのでは?(注10)」
 「いや、やっぱり口で説明してもらった方がわかりやすいですよ」
といいつつ、ルールブックを読んでくれている。Sが頼りにならないことを早くも観抜いたようだ。
 「この追加旋回を2ターンにまたがってする時には、あまりの1MPはどうするんですか?」
 すごい!頭良い!!するどい!!! Sがこの点を疑問に思うには、2回の対戦が必要であった。
 「ルールブックには記述は無いんですが、直進を入れる等で合わせるようにしています」
このころになってやっとパパスが登場した。「遅くなりました」ともあれ30年戦争も届き一安心である。やあやあとひととおりあいさつをしてブルーマックスを3人でプレイしようということになった。

(ゲームのルールなんざ、似たようなもんですからね。エアーフォースをプレイしているのを見学させてもらってましたし。もっとも、プロットという概念について一番参考になったのは、アイアンボトムサウンドだったりするんですが。陸戦なんか、「強ZOCで、マストね。スタック制限はいつでも。」「されなくてはならない、かつ、しなければならない?」「そう。」これでゲームができてしまうかもしれないですよ。)
 

《ブルーマックス》

 「これ見てください」Sが鼻の穴が大きくして机の上に並べたのは、値札表示クリップに足をつけたもの
 「飛行している感を盛り上げて、バンク表示、高度段階表示が出来るんです」
 「へえーこんなものがあるんですか」
 「ええ、文房具店で、足は百円ショップの小物入れを加工しまして」
 「すごいですね(注11)」
実を言うとSの参加目的の半分はこの「ユニットクレーン(注12)」のお披露目にあった。S的には一安心である。
 さてシナリオを選ぶ。訳だが……目星を付けていたシナリオが見つからない!!おろおろするS。シナリオ探しに10分はかかったのではないだろうか?すっかり舞上がってしまっている。「えーと、何かあの、七面鳥打ちみたいなのがどっかに……」おたおたした末に、「ああ、これ、『ルース』はどうでしょう(注13)ふなきさんには、2機で迎撃してもらって、Sとパパスで爆撃側3機ずつ(計6機)で逃げまくるというのは?」
「えーと、いやむしろ私が爆撃側で、1機ずつ担当してもらう方が良いでしょう」
鋭い。鋭すぎる。Sはつい担当機数の事だけを考えてしまったが、ちょっと考えれば爆撃=逃げ切り側の方が機動が単純になる。さらに、実を言うとこのゲームで撃墜が発生したことは(注14)無い=迎撃側の勝利は難しい。せっかく将来的にも対戦の可能性がある人に進めるサイドではなかった。加えて、ふなきさんとしては、リアリティの事も考えての事のようであった。爆撃側は「編隊として」出現するが、迎撃側はダイスによる=個別の機動なので、それぞれが担当する。うーんなんて深い考えなんだろう。(こんなこと、全然考えてませんでした。単にいろいろと機動させるのが面倒だっただけです。爆撃機ならまっすぐ飛ぶだけだと思ってました。機体性能を見て、それを確信したときにはちょっとびっくりしましたけど。)
 経過に関しては、ふなきさんのレポートを参照いただく(注15)としてSとしては、ふなきさんに「面白いですね」と言っていただいたのと、パパスが「高度単位誤りをして、ゲーム終盤までただうろうろしていた」といういじめネタが出来たのが収穫である。( ほんと、面白かったですよ。また、やりたい。)反省点としては、 Sは出現直後、護衛機とヘッドオンで撃ち合ったのであるが、それは良いとして……パイロットに一発食らったのに泡を食ってけつを捲くってしまった事である。迎撃側が逃げてどうする!!。イマジネーションが豊か過ぎるのも考え物である(注16)。さらに前述のユニットクレーンが、編隊飛行には使えないことが判明(注17)!!!
 ゲームは、爆撃を成功させ、1機も欠けることなく帰還した、ふなき=英軍が大差で勝利である(注18)。この、平面上で3次元を再現する、というはなっから無理のあるゲームを完璧な編隊飛行と護衛機の随伴、という華麗な機動でプレイしたふなきさんには脱帽である。しかも「どちらかといえば戦車が好きですね」(注19)なのだから参ってしまう。(零戦より 、やっぱりティーゲルのほうがかっこいいです。のめり込みそうなのでASLはやらないようにしてます、はい。)
 何と言っても、こんなに沢山(8機)の複葉機が盤上を乱舞したのは初めてでSはすっかりうっとりしてしまった。なんとか空でだけは勝負できるように精進いたしますので見捨てないで下さい。
 

《30年戦争》

 さていよいよ本日のメインイベント、30年1本勝負である。
 実はSはちょっとびびりが入っていた。というのはパパスと2度対戦して2度とも「ちょっとそんな失敗するか?」(注20)という体たらくだったのである。その上、Sは途中退場が決定している。あとを引き継ぐパパスに対して不利な戦況で引き継ぐのは避けたい。ために、遠慮しながら、いちいちお伺いを立てながら、しまいには対戦相手のふなきさんにまで「どうしましょう」とか聞き出す始末。さぞ鬱陶しかった事であろう。
 というような事情で、Sとしては、戦力の増強に励めるだけ励んで、中盤以降の自由度を最大限確保しようとした。のだが……退場時間も間近となり、つい自分のいた証を盤上に残したくなり、ピルセンにいたマンスフェルトを、ワレンシュタインで攻撃だ、ドン。ダイスに恵まれたから良かったようなものの、パパスとふなきさんの表情(注21)からすると、「こいつ正気なのか?」というぐらい奇抜な手であったようだ。( 直前までザクセンを攻撃すると言ってたじゃないですか。それなのにマンスフェルトを攻撃するんですもの。周りはびっくり。)Sは考えた末だったんですがねぇ……。いや、プロテスタントの指揮官を減らせたらラッキーかなと思って、思う壺だったんですが。( くやしいです。いいようにやられました。)何でもパパスに教わった所によると「超能力」は使用禁止なのだそうで…。それなしだと Sの場合ゲームになんないっすよ。マジで。
 というわけで、展開の方はふなきさんのレポートをごらんいただくとして、印象深かったのは、ふなきさんの「原文にあたる」態度である。「途中出現の指揮官は出現ターンに移動できるか」で、ふなきさんとパパスで(注22)解釈の相違があったのだが、その時ふなきさんは「英文ルールブック」を取り出し、
「えーと、『‘+‘‘‘**+!”$%&’’(注23)』ですから、移動できますね。」である。( 許してください。通信対戦ではダメとしてプレイ中です。ほかにもルール間違ってました。)なんてクールなんだ。
 Sとしては、途中退場ながら「歴史上の登場人物になる」ことが出来てへぼなりに満足できた。

 この後、ユニットが見つからなかったり、ドイツが荒廃したり色々あったらしいのだが、午後3時で退場のSには知る由も無い。ともあれSの主観はこれで網羅したようである。最後までよんでくれた貴方へ感謝いたします。

(『Sの主観による、AGN「Sの日」レポート』改め
 『ふなきさんはこんなにすごいぞ』 了)
 

注1 HP「ソリテア:パパス」参照。(Senryuの511ですね)人のページで好き勝手なことをしているとこういう目に会うということですね。
注2 「実家が」引っ越したわけではない。妻の実家の曾祖父と義母が、「きっと最後だから」と正月を東京で過ごす(あちらには、義母の姉家族がいる)事に決めたということである。Sとしては、子供等を看てくれる人がいなくなって、大弱りなのであった。
注3 おそらくふなきさんにしてみれば、「概要」を「軽く」メモした程度の気持ちではないだろうか。Sには、「あますところなく」「適切な分量」のレポートに見えるということである。
注4 実は嘘である。「Sが書きましょう」(注1参照)の読者の方ならご存知のようにそれ以外にレポートの方法を知らないだけである。
注5 Sの無責任さが良く出ている。ともあれ、これで筆の進みは大変軽やかになった。
注6 ちなみにこのあと、クラッシュギア、ハリケンジャー、仮面ライダー龍騎、おじゃ魔女どれみ、と続く。結構楽しい時間である。
注7 ホンダのビートという軽自動車なのだが、まっとうなパパの愛車ではない。2シーターのオープンカーで、色が黄色い……。実はこの他に250ccのオートバイも所有している。まっとうな家庭生活を営みたい方はまねしてはいけない。
注8 貸切バスが、乗客を待っていたようである。停留所が公民館の駐車場内ということではない。
注9 ありがたや。Sの能力では、新ゲームを理解してプレイするには、3日はかかります。
注10 冷たくしている訳ではなくて、自信がなかったからである。Sの能力では、「要所を漏れなく説明する」には3年はかかります。案の定横滑りに関して説明が漏れていた。(ほかにも色々あるのだろうが)
注11 「すごい」と「ですね」の間に「ばか」や「ひまなん」などは入っていなかったと思う。(あくまでSの主観である)
注12 Sが命名。他には「バンク表示器」「ユニットキャッチャー」等の呼称がある。ブルーマックスで使うと、美しいマップとあいまって戦場ジオラマのようである(あくまでSの主観)。
注13 「どうでしょう」じゃないだろう。「Sの日」なんだからさ、しっかりしろよ。というツッコミは、きっと幻聴だったのだろう。
注14 今の所5回ぐらいだが。
注15 負けたから書きたくない!!!
注16 どうもSは、「勝利」よりも「その世界に入り込む」事に夢中になってしまう。というより主目的にしている節がある。そのため、ゲームを評価する能力に著しく欠ける、ようだ。
注17 もともとヘクスからはみ出ていたのだが、たいして気にしていなかった。防御側は密接な編隊を組むのが定石である。Sの粗雑さがここでも現れている。これの改修を優先させたためこのレポートが遅くなったという噂もある。
注18 インストールプレイであり、将来の対戦手候補に対して「華を持たせた」可能性も皆無ではないのではないだろうか?ないですね。すいません実力です。
注19 SLG好き=戦車好きは、ほぼ成り立つのではなかろうか?あくまでSの主観です。
注20 最初は、いたずらにスタックを分派して蹂躙対象となった。2度目は指揮官ごと篭城して吹っ飛んだ、という一応別々の失敗であるが、2度目の方がばかである。
注21 パパスは半笑い、ふなきさんは首傾げ。
注22 Sは蚊帳の外、がんばります。
注23 これが聞き取れるくらいなら苦労しない。

 

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